東京北海高等学校

 

風邪

■風邪の原因

風邪(かぜ)は、正式には「風邪症候群」といって、上気道(鼻やのど)の急性炎症の総称です。ウイルスが粘膜から感染して炎症を起こすため、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、のどの痛み、咳、たん、発熱といった症状が起こります。

風邪は、上気道が微生物に感染することによって起こります。その感染微生物の約90%はウイルスが占めており、残りの約10%は細菌、マイコプラズマ、クラミジアなどのウイルス以外のものです。
そして風邪を引き起こすウイルスの数は200種類以上と言われており、どのウイルスが原因で起こったのかを特定するのは困難です。また、同じウイルスでもいくつもの型があり、それが年々変異します。そのため、一度感染したウイルスに対抗する抗体ができたとしても、次々に新しいウイルスに感染するので繰り返し風邪をひいてしまうのです。

■風邪の主な症状

風邪の主な症状である、くしゃみ・鼻水・せき・たん・鼻づまり・のどの痛み・発熱は、体を治そうとする免疫の働きが活発になることで起こります。

鼻、のど、気管、気管支、肺などからなる呼吸器は、常に吸い込んだ外気と触れているので、空気中にウイルスや細菌がいても侵入されて感染しないような防御システムが備わっています。
その防御システムである「免疫防御機能」が働き、体が異物と戦っていると、異物を出そうとしてくしゃみ、鼻水、せき、たんが出たり、粘膜内部の組織に炎症がおこって腫れ、鼻づまりやのどの痛みが生じたりします。
発熱は、異物の侵入により、体に異変が起こったことを知らせると同時に、免疫の動きが活発になっているサインです。

お子さまの場合、年齢が低いほど抵抗力が弱く、身体機能も未発達なため、風邪を引く回数は多くなります。また、保育園や幼稚園、学校での集団生活施設で机や椅子、ドアノブなどのウイルスが付いた物を触ることによる間接的な接触や、風邪をひいている子のせきやくしゃみを経由して感染することもあります。
子どもは気道や鼻道が狭いので、粘膜が腫れると呼吸困難に陥りやすかったり、体内の水分量が多いために脱水症状を起こしやすかったりします。

■予防と対策

風邪を予防するには、ウイルスに感染しないよう、衛生面に注意することが最善です。手洗い、うがいをこまめに行いましょう。また、適度な運動やバランスの良い食事で抵抗力を養うことや、室内の気温・湿度を適切に保つことで、「風邪をひかない体づくり、環境づくり」をすることも大切です。
風邪を引いてしまった場合も、まずは安静にし、十分に水分補給や栄養補給をしましょう。
病院への受診は必須ではありませんが、39度を超える発熱があるとき、急激に熱が上がったとき、黄色や緑色っぽい鼻水・たんが出るとき、せきなどが長引くときは、受診をおすすめします。
症状が軽い場合でも、少しでも不安を感じたらご相談ください。


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