水ぼうそう
■水ぼうそうの原因
水ぼうそうは、10歳以下の子どもによくみられる感染症で、正式には「水痘」と言います。全身の皮膚にかゆみの強い水ぶくれ(水泡)ができてしまい、発熱をともないます。
原因はヘルペスウイルスである「水痘・帯状疱疹ウイルス」に感染することです。
感染力は非常に強く、せきやくしゃみなどによる飛沫感染をはじめ、空気感染や接触感染によって広まります。つぶれた水ぶくれを直接触ることで感染する場合も少なくないので、水ぼうそうに罹患しているお子さまのケアをする親御さんも注意が必要です。
■水ぼうそうの主な症状
子どもの場合、初期症状は発熱と発疹であることがほとんどです。38度前後の熱が続くなか、全身に赤くて小さな発疹(紅斑)が現れ始め、胸やお腹を中心に頭皮や足、顔、口の中と広がっていくのが特徴です。その後1週間ほどかけて、強いかゆみを伴う水ぶくれ、かさぶたへと変化していきます。数日にわたって紅斑が次々と現れるため、紅斑、水ぶくれ、かさぶたが混在していることも多いです。
大人が感染してしまうと、子どもと比べて熱はより高くなり、発疹の前から全身の倦怠感が見られることもあります。発疹はよりかゆみが強くなることが多いです。
また、過去に水ぼうそうに罹ったことにある人は体の中に水痘・帯状疱疹ウイルスが残っており、加齢やストレスで免疫力が下がると帯状疱疹として再び発症するケースもあります。
■予防と治療後の注意
水ぼうそうの予防には、水ぼうそうワクチンの予防接種が効果的です。2014年10月より自己負担なしの定期接種になったため、乳幼児は必ず受けるようにしてください。1歳から接種できます。
治療は症状を軽減させるための「対処療法」がメインになります。細菌感染を防ぐために、皮膚はもちろん衣類や布団等を清潔に保つことが重要です。もし罹ってしまったら、水ぶくれをつぶしたり、かさぶたをかきむしったりしないように注意してください。
当院でも水ぼうそうワクチン予防接種の予約を受け付けております。ワクチンに関するご相談も遠慮なくお問い合わせください。